いつか、きっと 2018 7 29
現代物理学というと、
相対性理論や量子論を連想するでしょうか。
とりわけ、量子論は、
現代の科学技術の基礎となりました。
今、現代物理学の世界においては、
量子論の先が視野に入っています。
それが、「超ひも理論」です。
これは、量子論の不足部分を補うとともに、
宇宙論でもある相対性理論をも補うものでもあります。
つまり、「超ひも理論」は、
量子論と相対性理論を架橋するものになるかもしれません。
さて、「超ひも理論」を理解するには、
まず、量子論を理解しておく必要があります。
たとえば、机の上に「野球のボール」があったとします。
このボールは、粒子でもあり、波でもある。
さらに、ボールは、確率的に存在している。
これが「量子的な特徴」です。
もちろん、ボールような大きな物質は、
「量子的な性質」や「量子的な特徴」が出てきません。
しかし、「光子」や「電子」のような微小な存在になると、
このような「量子的な性質」が顕著になります。
つまり、「光子」や「電子」は、
通常、波のように広がって存在しますが、
観測をすると粒子のようになります。
これは、空間に確率的に存在していると言えるでしょう。
かつて、電子や原子は、最も小さな存在とされましたが、
原子を構成する陽子や中性子ついても、
それを構成する微粒子というものが存在することがわかってきました。
たとえば、アップクォークやダウンクォークという微粒子です。
そうなると、こうしたクォークの先にあるものは何か。
ここで登場するのが、「超ひも理論」です。
線分のような「ひも」や、
輪ゴムのような「ひも」が一定の振動することによって、
粒子を作っていると考える理論です。
重力については、相対性理論によっても、
量子論によっても、うまい説明はできませんでした。
そこで、「超ひも理論」による「重力子」による説明が考えられています。
輪ゴムのような「ひも」が振動することによって、
「重力子」を作っているということです。
「超ひも理論」では、「空間」についても考えています。
私たちの住む「次元」は、
「縦・横・高さの3次元」と「時間という1次元」で構成されています。
この「空間」というものを「10次元」で考えて、
残りの次元である「6次元」は、どうなっているのか。
この「6次元」を「余剰次元」と考えて、
どこかの空間に織り込まれているという考え方がありますが、
私は、「6次元」以降は、上位次元と考えて、
3次元空間を包括するものであると思っています。
つまり、空間は、「玉ねぎ」のような構造であると思っています。
今でも、「超ひも理論」は、未完の学問です。
「いつか、きっと」
私が「超ひも理論」に出会ったのは、高校生の時でした。
あの時は、「超弦論」と言っていました。
あんなに感動して読んだのにすっかり忘れてしまい、
再び出会ったのが、数十年後であり、
私の頭脳は、すっかり錆びついていました。
もう、入り口の部分しか説明できないほど錆びついてしまいました。
いつか、きっと、
誰かが、この「入り口」にやってくるでしょう。
フェルミ推定 2014 10 12
書名 数学×思考=ざっくりと
著者 竹内 薫 丸善出版
(途中、省略)
ところで、自然界には、4つの「力」があります。
重力、電磁気力、強い力、弱い力。
問題は、重力です。
4つの「力」の中で、意外にも重力の力は弱いのです。
そこが苦慮するところです。
これに対して、著者は、
「3次元でも考えるのが大変なのに、
物理学者は、11次元まで広げてしまった」と言います。
「宇宙を11次元まで広げると、楽なことがある。
電気や磁石の力は、3次元の空間に閉じ込められているが、
重力は、もっと高い次元まで染み出している。
つまり、われわれの世界から外に漏れているために、
重力は弱いのだと説明できてしまう。
だから、物理学者は、宇宙を11次元まで広げてしまった」
さて、重力は、どう考えましょうか。
素粒子、光子、重力子・・・・・。
これは、粒子にこだわった考え方です。
この方法で頑張るか、全く発想を変えていくか。
重力解答の悩みは尽きないかもしれません。
数学から物理学まで話が飛躍してしまいましたが、
著者が言いたいことは、
「計算をする前に、データの分布を考える必要がある」ということです。
これは、ビジネスにも役立つ考え方です。
数学は教室の中だけではなく、ビジネスや仕事にも役立つのです。